夜・文章講座について。
2010-06-28


日曜日、香世と万里はデパートの喫茶室で落ち合う。「へーえ。マイセンの喫茶店ねぇ。さすがにお茶一杯が高いねぇ」「おや、高級志向の香世様が何をおっしゃる」「それは昔の話。私は今お金を貯めてンの。店も改造して明るくしたい。私が店を仕切るようになってから売り上げがグンと伸びたのよ。あの素晴らしいペットに、もうひと花咲かせたいの」若者ばかりのライブの時、マスターは堪らなくなってペットを持ち一条の光のようにセッションの中に入り込む。やかましいだけの音楽がしっとりとし始める。一時はたいしたものだったらしい。「保育士と二足の草鞋じゃ体壊すよ」「店なんて利益はほとんど無いんだもン。仕事やめるわけにはいかないよ」尽くす人が無いと生きがいを持てないのは前の彼の時と同じだぞ。音楽に純粋で優しくカヨさん、と呼ぶボーっとしたマスターをみていると、それで良いのだとも思う。でもねぇ。オクサンのことはっきりしろよね。香世自身はそんなこと気にもしてないが。偏頭痛を起こしては職場で倒れる彼女への心配は尽きない。

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●教材作品は読んでおいてください。
●課題作(原稿用紙2枚《ワープロの場合、A4用紙をヨコにしてタテ書き印字》)を、講座日の3日前までに、担当講師宅へ郵送のこと。提出作品はコピーして、皆で読みあいます。(一般の方などで講師宅の住所がわからない場合は、事務局まで問い合わせてください)

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